世界一高いジンはいくら?ギネス記録の一本と、日本で探せる5万円台のジン

上質な小さなテイスティンググラスと手仕事の器を暖かな光で描いた高級ジンのイメージ

「ジンって、いちばん高いものだといくらするんだろう?」 調べてみると、ギネス公式サイトには700mlで3,800ポンドの販売記録がありました。しかも、ただ豪華な瓶に詰めたというだけではなさそうです。 この記事では、2018年の記録に登場するMORUS LXIVと、その価格の背景を紹介します。後半では、日本の販売店で在庫表示を確認できた5万円台のジンも見てみましょう。

ギネスの販売記録は、700mlで3,800ポンド

ギネス公式サイトに掲載されているのは、MORUS LXIVというジン。2018年11月16日、700mlのボトルが3,800ポンドで販売された記録です。

「4,000ポンド」という数字を見かけるのも間違いではありません。こちらは200ポンドの30mlボトルを加えたセットの総額。700mlの記録価格とは分けて見ると、話がすっきりします。

なお、これは過去の販売記録。現在売られているすべてのジンを比べた、最新の価格ランキングではありません。

高いのは中身? それとも瓶?

MORUS LXIVは、その両方に手をかけた一本です。

メーカーによると、使うのは一本の古い桑の木から手摘みした葉。葉を個別に乾燥させ、蒸留や熟成などを経て、一つのバッチを仕上げるまでに2年以上かけるといいます。アルコール度数は64%。

容器も、手作りの磁器に革のケース、専用の杯という仕立て。中身だけでなく、器や手仕事まで含めた高級品なのですね。

ただし、原酒と容器、それぞれにいくらかかっているのかという価格の内訳までは確認できませんでした。「瓶だけで高い」「液体だけでこの値段」と、どちらかに決めつけない方がよさそうです。

1本をつくるのに、約50回の蒸留というジンも

高級ジンの面白さは、見た目だけではありません。英国のCambridge Distilleryが造るWatenshiも、製法を知ると思わず気になる一本です。

蒸留所の説明では、通常は蒸留中に逃げてしまうごく少量の成分を回収する製法を使い、得られるのは1回につき15mlほど。700mlのボトル1本に、約50回の蒸留が必要だといいます。公式サイトの表示価格は3,000ポンドでした。

これを聞くと、「大きなタンクから瓶へ注げば終わり」という感覚とは、ずいぶん違います。希少さだけでなく、少しずつ集める手間にも目を向けたくなりますね。

日本の正規輸入元もありますが、今回確認した範囲ではWatenshiの国内販売価格と在庫までは確かめられませんでした。海外の価格表示を、そのまま日本での購入価格としては扱っていません。

日本で探すなら、5万円台のブラックジュニパー

では、国内のお店で探せる高級ジンには、どんなものがあるのでしょう。

今回見つけたのは「サイレントプール ブラックジュニパー ジン」。容量は1,000ml、アルコール度数は43%です。2026年10月28日の確認では、お酒のちゃがたパーク Yahoo!店に51,000円、洋酒専門店TSUZAKIに55,000円の表示があり、いずれも在庫表示を確認できました。

これは通常のサイレントプールとは別の商品。輸入元によると、ヒマラヤの高地に育つブラックジュニパーを中心に、沈香やお茶などを使っています。単に値段を上げた定番品ではなく、素材の組み合わせから違う一本です。

気になる価格を量で見てみると、51,000円の1Lボトルなら30ml分で1,530円。送料や割り材を含まない、ボトル代だけの計算です。家で作る一杯でも、注ぐ前に少し姿勢がよくなりそうな金額ですね。

ただし、「国内でいちばん高い」とまでは言い切りません。限定品や古いボトル、販売店ごとの価格まで含めると、比べる範囲が大きく変わるからです。ここでは、国内で在庫表示を確認できた高級ジンの一例として紹介しています。

価格・在庫は2026年10月28日の確認時点の表示です。送料や購入条件を含め、最新情報は上の購入先でご確認ください。

高いジンを知ると、いつもの一本も少し面白くなる

価格が何倍になっても、好みに合う度合いまで同じように増えるとは限りません。

どんな植物を使ったのか。どれほど手間をかけたのか。器まで含めて楽しむものなのか。そんなふうに眺めると、高級ジンは単なる「値段のすごいお酒」ではなく、造り手が何を大切にしたかを知る入口になります。

気になる一本を眺めるだけでも楽しいですし、普段飲みの予算へ戻って、好きな香りを選ぶのもいいと思います。世界の高級ジンを知ったあとなら、手元のボトルの説明にも、新しく目に留まる言葉があるかもしれません。

高級品に限らず、ジンの価格が変わる理由を知りたくなったら、クラフトジンはなぜ高い?もどうぞ。普段の予算で一本を選ぶなら、3,000円前後〜5,000円のジンへ戻って探せます。

参照した資料