ジンとはどんなお酒?原料・香りと、家で楽しむ最初の一杯

小皿に分けたジュニパーベリー、コリアンダー、レモンとライムの皮
ジンの香りに使われる植物を並べたイメージ。

ジンは、ジュニパーベリーを軸に、柑橘やスパイスなど植物の香りを楽しむ蒸留酒です。「香りのある強いお酒」と聞くと難しそうですが、家なら炭酸水やトニックで割るところからで大丈夫。レモンが好き、お茶が好き、生姜が好き。そんな身近な好みも、一本を選ぶ手がかりになります。

ジンは、植物の香りを楽しむ蒸留酒

中心になるのは、ジュニパーベリーという杜松(ねず)の実の香り。そこへ何を組み合わせ、どう香りを取り込むかで、ボトルごとの違いが生まれます。サントリーの入門資料でも、ジュニパーを軸に多様なボタニカルを使うお酒として紹介されています。ジンの製法と種類(サントリー)

「ボタニカル」は、香りづけに使う植物の材料のこと。柑橘の皮やスパイスの種、根なども含まれます。全部を覚える必要はありません。気になる一本に見慣れた素材があれば、まずそこから読んでみてください。詳しくはボタニカルの入門記事で紹介しています。

お酒の原料と、香りの材料は別の話

ジンの説明では、「何からアルコールをつくるか」と「何で香りをつけるか」を分けるとすっきりします。たとえば穀物をもとにしたスピリッツに植物を加え、再び蒸留して香りを取り込む方法があります。植物を漬け込んでから蒸留する方法も、蒸気に触れさせる方法もあり、つくり方は一つではありません。

柚子を使うジンだから、柚子だけを発酵させたお酒というわけではないのですね。商品紹介を見るときは、ベースの原料とボタニカルの欄をそれぞれ探すと、その一本の工夫が見つかります。ウォッカとの違いが気になったら、香りづけと飲み方から比べる記事へどうぞ。

甘さと強さは、香りだけでは決まらない

花や果物を思わせる説明があっても、そのまま甘い味という意味ではありません。ジントニックで感じる甘みやほろ苦さには、トニックウォーターも関わります。無糖の炭酸水に替えると、甘さを足さない別の一杯になります。

アルコール度数も銘柄ごとに確認しましょう。国内向けのサファイアは47%で、メーカーの商品表示で容量と一緒に確かめられます。同じ名前でも、海外向けや別の商品は表示を見直すのが確実です。

たとえば40%のジン30mlに割り材120mlなら、氷や果汁を除いた計算上の度数は8%。割っても、最初に注いだアルコールの量がなくなるわけではありません。まずジンを量り、強く感じたら無理に飲み進めずに。数字を確かめたいときは度数と量の計算が役立ちます。

ドライ、ロンドンドライ、クラフトの読み方

売り場では、味の方向や製法、つくり手の個性を伝える名前が並びます。最初から分類を覚えきるより、次のように読み分けてみましょう。

  • ドライジン:定番のカクテルでよく使われるタイプ。まずは好みの割り方と一緒に候補を探せます。
  • ロンドンドライジン:名前の背景や製法を知りたくなったら、専用の解説へ。ラベルだけで香りの強さの順位をつけないことも大切です。
  • クラフトジン:その名前だけで甘さや飲みやすさを決めず、使う植物やつくり方に目を向けてみてください。和の素材を使う商品も、伝統的なスタイルを大切にする商品もあります。

高価な一本から始める必要はありません。「ソーダで飲みたい」「柑橘を添えたい」と、家で作る場面が浮かぶものを選ぶ方が、最初の買い物は楽しくなります。

最初の一杯は、割り材から選ぼう

家に何があるか、一度冷蔵庫を見てみましょう。無糖の炭酸水ならジンソーダ、甘さとほろ苦さならジントニック。炭酸なしがよければ、冷ました紅茶や水で割る選択肢もあります。

ジントニックにするなら、割り材は無糖の炭酸水ではなくトニックウォーターを。ジンだけで予算を使い切らず、割り材と氷も買い物に入れておきましょう。必要な道具は家ジンの買い物リストにまとめています。

知識は、飲みたい一杯が見つかってから少しずつで大丈夫。まずは身近な材料と、無理なく楽しめる量から。そこに好きな香りが見つかれば、次に選ぶ一本も楽しみになります。